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【朝】

【昼】


田中の店、閉まってねえよな。
たまに、気まぐれで休業したりするから、恐ろしいんだよな。

「おう、田中！　仕入れに来てやったぞ」
「ありがとよ」
なんだ、田中、木刀なんか持ってよ。
しかも、２本。

「泥棒でも入ったか？」
「ん？　・・・・・・ああ、コレか。宮本武蔵先生に少しでも近づくべく、日々精進しているところだ」
そんなもん振り回してたら、客が来ねえだろ。
まったく、どうしようもねえな。

「ところで、田中んトコの利光は、どうだ？　最近、店にいねえけど」
「ああ、困ったもんだよ。反抗期なんだろうな。厳しく育てたつもりなんだがな。しょうがねえよ」

「どこも一緒だな。俺の娘も食ってばっかりだ」
「そうか。あの計画どうなった？　婿を取って、居酒屋を継がせるってやつ」
「まあ、桜子なら、なんとかなるだろ。アイツはカミさんに似て、男には強引だからよ」

さてと、仕入れすっか。
始祖鳥のぼんじりと、ホルモンな。
よし。
「田中〓！　始祖鳥入ったんだなあ。むね肉２キロくれや！」
「おう！　さすが花田は目敏いなあ。待ってろよ」

こっちはなんだ？
バルタン星人のハサミ付き剥き身か。
これ、よさそうだな。

あとは、シーラカンスに三葉虫。
未来大根とシーラカンスの煮付けでも作るか。

お？　珍しいな。
島名物のウミガメ・・・・・・。
天然ものか。
よし。
田中商店でなきゃ、揃わねえな。
いい腕してやがるぜ。

「はいよ、始祖鳥のむね肉２キロ。・・・・・・ん？　なんだ花田、おめえ顔色悪いな」
「ああ、ダイエット中なんだよ」

「バカヤロウ。倒れたらどうする。・・・・・・お、そうだ。ここの野菜、食っていけ。生の野菜にかぶりつくと、生き返るぞ！　ほれ！」

「ありがとよ、田中」
いつも田中には、世話になりっぱなしだな。
今度、俺の店に招待して、好きなだけ酒を呑ませてやらねえとな。


【夕】


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